「食生活を見直したい。」「ダイエットしたい。」「効果的に筋肉をつけたい。」「肌艶の良い健康的で若々しい体でありたい。」「疲れ知らずに体になりたい。」そんな願望がある方、たんぱく質について詳しく知ることで願望がスピーディに叶うかもしれません。
ダイエットや筋肉作りには、たんぱく質を摂取することが大切だ。とは聞いていたけれどいまいち理解していなかった「たんぱく質」。
この本なら読みやすそうだと手にとってみたのが、『たんぱく質のしくみ/佐々木一 監修』。では早速レビューしていきます。
- 『たんぱく質のしくみ/佐々木一 監修』の内容・著者情報
- 本の内容で気になったポイント
- たんぱく質は体作りに欠かせない栄養素
- たんぱく質はダイエットに最適◎
- たんぱく質=プロテイン=蛋白質
- 筋肉量が増加で体に起こる良いこと
- 筋肉は毎日入れ変わっている→筋肉
- 筋肉アップに効率的な方法はサイクルが大切!
- すごいぞ鶏むね肉!
- たんぱく質不足で体に起こる不調
- たんぱく質は睡眠の質も美肌にも効果的
- 健康効果ありのスーパーホルモンを筋トレで分泌
- たんぱく質はメンタルにも大きく関係する
- ホルモンもたんぱく質でできている
- 3ヶ月で体内のたんぱく質は入れ替わる
- 1日たんぱく質の摂取量の目安は?
- 運動なしでも筋肉が増える
- たんぱく質は朝昼晩2、30gの摂取を!
- 運動後30分以内にたんぱく質を取るべし
- 最も筋力アップに効果的なたんぱく質「BCAA」
- 血糖値の上昇を下げる食事法はタンパク質から
- 老化を促進させる「糖化」に要注意!
- 筋トレダイエットに魚肉ねり製品が良い
- 1975年の日本食は理想系
- 印象にのこったところ
- 気になるサプリメント話も
- まとめ
『たんぱく質のしくみ/佐々木一 監修』の内容・著者情報
健康、筋トレ、ダイエット、新型コロナウイルス、すべて「たんぱく質」がカギだった!
引用:Amazon
・たんぱく質の基礎知識から最新ワードまで完全網羅
・理系はむずかしい・・・という人でもイラスト図解でたのしくわかる
・たんぱく質量がさっと引けて使いやすい!食材図鑑つき
たんぱく質についてオールカラーページで図説も豊富。トピックごとに書かれた内容が楽しく読みやすい。本の監修は、乳業メーカー研究員〜神奈川工科大学応用バイオ科学部栄養生命科学科教授を経て現在、非常勤講師の佐々木 一(ささきはじめ)さん。
本の内容で気になったポイント
たんぱく質は体作りに欠かせない栄養素
たんぱく質がどのように役立つのか?その役割は大きく3つ
たんぱく質はダイエットに最適◎
三大栄養素(炭水化物・脂質・たんぱく質)のうち最もダイエットに適しているのがたんぱく質。理由は下記の通り、
だから、ダイエットで「たんぱく質をとろう!」となるんですね。
たんぱく質=プロテイン=蛋白質
たんぱく質を英語で「protein(プロテイン)」。ギリシャ語の「第一のもの」を意味する「proteîos(プロティオス)」から由来しているらしい。
ドイツ語では、「Eiweiß(アイヴァイス)=卵白」と訳される。日本語の直訳で「蛋白(たんぱく)」つまり蛋白(たんぱく)の由来は卵から。たんぱく質、蛋白質、プロテインいろんな表現があるけれど意味は同じ。
筋肉量が増加で体に起こる良いこと
筋肉量が増加すると、ボディラインにメリハリがつき、痩せて見える。ただ食べる量を減らして痩せる。のがダイエットだと思っていた私。筋肉をつけることがただムキムキの体になることではないことに気づく。
筋肉は毎日入れ変わっている→筋肉
筋肉は毎日少しずつ生まれ変わっているんだそうです。食事を摂ると、筋肉にアミノ酸が運ばれ筋肉の合成が始まる。これを「アナボリック(新しい筋肉を作る)」といい、空腹時は、エネルギーを補うため筋肉が分解される。これを「カタボリック(古い筋肉が壊される)」という。
一日中このアナボリック(合成)とカタボリック(分解)を繰り返して筋肉は入れ替わっていく。ぼーっとしてる間にもからだは常に循環してくれているのだなぁ。
筋肉アップに効率的な方法はサイクルが大切!
1→2→3→(1へ)このサイクルを繰り返す。壊れた筋線維の修復に48−72時間が必要。筋肉が超回復するまでしっかり休むことも大切!
すごいぞ鶏むね肉!
よくダイエットに鶏胸肉と聞くけど、効率よく筋肉が作られるんだそう。しかも、「イミダペプチド」という疲労の原因の酸化ストレスを緩和する作用があり、疲労回復にも良い。
あと、植物性より動物性の方が、たんぱく質の吸収率が良いんだって。
たんぱく質不足で体に起こる不調
たんぱく質が足りないと・・・
慢性疲労、肩こり、腰痛、下痢、冷え性、むくみ、貧血
筋肉量の減少と機能の低下を意味する「サルコペニア」を引き起こす。高齢者は特に要注意。たんぱく質を積極的にとろう。
たんぱく質は睡眠の質も美肌にも効果的
睡眠に関係するたんぱく質「メラトニン」は「睡眠ホルモン」とも呼ばれ、スムーズな寝つきと目覚めを促す。「メラトニン」の原料はたんぱく質に含まれるトリプトファン。
夜よく眠りたければ、朝食時にトリプトファンを多く含む食材を取る&太陽の光にしっかり浴びることが必要。するとトリプトファンが幸せホルモンと呼ばれるセロトニンが分泌される。
→バランスの良い食事が大切!
肌を構成する「コラーゲン」もたんぱく質!肌の弾力を生む。健康的な肌を目指すなら、たんぱく質をたべ、コラーゲン合成を助けることが有効!コラーゲンが整えば肌が整う。美肌のためにもたんぱく質はとても大切!!
健康効果ありのスーパーホルモンを筋トレで分泌
筋肉から分泌されるホルモンは30種類以上!総称を「マイオカイン」と呼ぶ。効果は、うつ症状の改善、がんの抑制、認知症予防など様々な健康効果があり期待されている。
筋肉の収縮で「マイオカイン」が分泌され、血流にのって全身へ行き届くとこで多様な効果が発揮される。
たんぱく質はメンタルにも大きく関係する
上記のような神経伝達物質は、たんぱく質が分解されできたアミノ酸にミネラルがプラスされ神経伝達物質ができる。たんぱく不足だと作る量が減り、うつや総合失調症、不安障がいの発症の原因の1つにもなる。
ホルモンもたんぱく質でできている
ホルモンとは、からだの健康を維持するためにはたらく化学物質のこと。たんぱく質由来のホルモンは、「ペプチドホルモン」。成長ホルモンやインスリンなどのことを指す。
たんぱく質摂取低下で、ペプチドホルモンの合成に影響を及ぼすだけでなく、ホルモン全体の合成・分解にも影響与えるので、たんぱく質不足は要注意。
3ヶ月で体内のたんぱく質は入れ替わる
体内のたんぱく質はターンオーバー(分解と合成)を繰り返し常に入れ替わっている。
生まれ変わっているようでなんだか嬉しい。1日たんぱく質の摂取量の目安は?
大人で平均目安は、女性は50g、男性65g。
計算式は、
体重○kg✖️1.3g=1日に必要なたんぱく質量○g
で、自分に最適な1日のたんぱく質摂取量がわかる◎
運動なしでも筋肉が増える
たんぱく質摂取量を増やすと、筋肉量が増える!体力に衰えを感じる人も食事に卵1つ加えるだけでも筋肉増量が期待できるので、食事改善だけでも筋肉を増やすことができる。たんぱく質は朝昼晩2、30gの摂取を!
たんぱく質は、食べ溜めができないので、3食ともに20~30gのタンパク質摂取を心がけるのが良い。
運動後30分以内にたんぱく質を取るべし
運動後30分以内にたんぱく質を取ることで、筋肉合成を最大限に促進することができる。気をつけるのは、運動直後のアルコールは筋肉合成率25%低下。運動後のビールって美味しいけれど。。。最も筋力アップに効果的なたんぱく質「BCAA」
筋力アップには「バリン」「ロイシン」「イソロイシン」の③つの必須アミノ酸が重要。→BCAAと呼ぶ。
血糖値の上昇を下げる食事法はタンパク質から
脳血管、心臓の疾患を引き起こさないためにも、血糖値の上昇は抑えたいもの。普段の食べ方を工夫することで対策。→たんぱく質ファーストで食べると、血糖値の上昇を抑えられる。
老化を促進させる「糖化」に要注意!
たんぱく質や脂質が糖と結びつくと「糖化」が起こる。「からだのサビ」と呼ばれる。老化(シミ、肌のハリ無くなる、くすみ等)を促進したくなければ、食べ方を工夫(たんぱく質を先に食べる)、糖化しにくい食品を食べる。
筋トレダイエットに魚肉ねり製品が良い
筋肉には、「速筋」と「遅筋」がある。その速筋を、「かにまぼこ」「ちくわ」の原料スケトウダラを食べると増える効果が確認。加齢とともに急速に減るのが速筋らしいので、積極的に練り物系を摂取することも心がけたい。1975年の日本食は理想系
これだけ豊かになり食べ物も豊富な現代で、結局長生きに理想の食事は、1975年の日本食という結果が報告されたらしい。
「一汁三菜」が基本。生活習慣病や老化による疾患の抑制、脳の機能低下の抑制など。炭水化物に偏らず食材の種類を増やし、バランスの良い食事を心がけたい。
印象にのこったところ
たんぱく質のはじまりは宇宙?!
落雷や宇宙線などの刺激でアミノ酸が生成できることが証明された・・・(略)アミノ酸が宇宙からやってきた可能性もあるのです。
P161『たんぱく質のしくみ/佐々木一 監修』
人間を形づくるのに大きく関係する栄養素が宇宙からやってきた可能性があるとすると、このカラダが、より神秘に満ち溢れているように感じられてワクワク。
DNAにたんぱく質情報が刻まれている
P68『たんぱく質のしくみ/佐々木一 監修』
DNAに刻まれている情報量を文字にすると、約30億文字とも、書籍3万冊以上ともいわれています。・・・(略)膨大な情報のうち98%は生命活動とは関係のないものだといわれています。そして、残り2%がタンパク質をつくるための情報です。
え!?あとの98%の部分がとても引っ掛かります。生命活動に関係のないことがほぼ100%を占めるとは、我々人間は一体なんなんだろう?という気持ちがさらに加速しワクワク。
気になるサプリメント話も
健康美容に効く「5-ALA」
5-ALAとは、天然のアミノ酸。サプリメントとして摂取すると、エネルギーを作るミトコンドリアが活性化して、肥満防止、免疫向上、コロナ感染抑制効果や、嬉しい美肌効果にも。サプリメントで効果的に摂取したい。
ダイエットに効く「カルニチン」
アスリートやダイエッターから注目されているアミノ酸。それがカルニチン。血中に溶けた脂肪を筋肉細胞内のミトコンドリアに運んでくれるので、運動時にとれば体脂肪をエネルギー源として効率よく活用できるらしい、摂取することより効率良く痩せたり、運動のパフォーマンスが上がりそう!
サプリメントも積極的に利用してみたいが、どれが良いか分からずモヤッとしていたので参考になりました!個人的には、カルニチンを摂取して運動してみた効果を体感してみたい!
まとめ
今回は、『たんぱく質のしくみ/佐々木一 監修』についてのレビューを綴りました。たんぱく質は単に筋肉を作るために必要なだけでなく、体づくり全般に必須な重要栄養素であることがわかったと同時に、結局何でもバランスが大切だということも理解しました。
本にも、たんぱく質だけでなく、代謝をスムーズに進めるための潤滑剤としてビタミンやミネラル摂取の大切さも書かれていました。
普段、たんぱく質を積極的に食べてないことに気づいたら、意識して摂取することは必要。極端にたんぱく質を食べるのではなく、パランスの良い食事を心がけること人間何でもバランスが大事ですね。
たんぱく質の由来についても書かれており、好奇心そそられる内容がとても面白く読めました。「健康・美容の為にたんぱく質について知りたい。」という感心から読み始めたものの、たんぱく質の由来の話では宇宙にまで飛躍し、思わぬ壮大なスケールへ。「たんぱく質」の謎がより深まりましたが、とても楽しい本でした。少しでも気になっている方はぜひ読んでみてください。