ヨーロッパの手芸・洋裁道具はちょっとテンションが上がる。
手芸・洋裁が楽しくなってくると、道具や素材など素敵なアイテムを揃えたくなりますよね。
私自身、裁縫道具は学生時に購入した裁縫セットから使って洋裁を始めていましたが、洋裁モチベを上げる道具が欲しい。と思いつつも、お店で見てもこれというものに出会えずにいました。
ところがたまたま足を運んだ、「ガブリエル・シャネル展」洗練されたファッション展示での物販エリアが手芸・洋裁好きにはたまらない空間になっていました。
それは、まるでヨーロッパの洋裁道具店が出現したかのよう。
今回は、2022.6.18 (土)〜9.25 (日)に東京丸の内三菱一号館美術館で開催されたガブリエル・シャネル展での物販で取扱のあったヨーロッパの手芸用品メーカーや道具など気になったアイテムををリストにして綴っていきます。
シャネル展物販コーナーの様子
東京丸の内三菱一号館美術館で開催されたガブリエル・シャネル展。
物販コーナーはヨーロッパの手芸屋さながらの空間になっていました。
DMCのアイテムも普段手芸店では見かけない商品も多数。
洋裁にはかかせない定規やメジャーも多数。
シャネル展での物販コーナーはこのように、心躍るオシャレな手芸・洋裁道具がたくさん並んでいました。では次に物販で取扱のあったヨーロッパの手芸用品メーカーや道具を紹介していきます。
(余談)▼シャネル展で販売していたペーパーブックがとても良かったです
BOHIN(ボアン)/フランス
BOHIN(ボアン)1833年創業の手芸用品メーカー。古くから針の製造が盛んなノルマンディー地方の小さな町レーグルで、製造を手作業の工程から工業化したことにボアンの礎があります。その構成機は1889年のパリ万博で金賞をも受賞しました。
「ガブリエル・シャネル展」での物販コーナーでの解説より
アンティーク雑貨またはアクセサリーのようなデザインの数々。
高級感ある手芸道具がたくさんありました。
ピンクッション
ボアンの商品の中でも1番印象的だったのが、ピンクッション!まず見た目が可愛い。ゴールドのバングルがアクセサリーのよう。バングル部は、弱いバネになっていて手首を締め付けすぎず、くるんっと回らず固定することが可能です。
また、中身がしっかり詰まったクッションは、先が曲がった針や錆びた針を通さず、針の不良をすぐに気づかせてくれるようになっています。
ボアンの針に対する意識の高さがピンクッションにも体現された高品質な商品になっています。
腕に装着するピンクッション。金属タイプはアクセサリー感が強いですが、上のような布製の商品もありました。
こちらはシンプルなマグネットタイプ。白い部分が磁石になっているので容易に針を集めることが可能です。
ガラスヘッドのピン針
ガラスヘッドのピン針の良さは、アイロンの熱にも強いので使い勝手がいい所。パッケージデザインやヘッドのカラーが洋裁する気分を上げてくれるポップな色合いがまた素敵です。
指ぬき
ゴールドメッキ製で高級感があり、アンティークアクセサリーのような佇まいです。裁縫する手先も美しくテンションが上がるアイテムになっています。
手芸用はさみ
さすがフランスの手芸用品メーカー。ハサミひとつでも、装飾性高い美しいハサミが多数ありました。
こちらはイタリア製の手芸はさみのシルバー色でスタイリッシュめなデザインです。
シックで落ち着いた模様のあるカラーのはさみも素敵。こちらもイタリア製。
hoechstmass(ヘキトマス)/ドイツ
hoechstmass(ヘキトマス)は1895年ドイツに創業。長年愛用しても伸縮しない耐久性のある素材、メモリの正確性と消えにくさから、老舗テーラーやパタンナーなどプロの人々に信頼されるメーカーです。
「ガブリエル・シャネル展」での物販コーナーでの解説より
ドイツ製のデザイン(特に工業製品系)は、フォント(字体)や配色など硬派かつ美しくてとても魅力的です。
余談ですが、洋裁好きなら知っている方も多い、イギリスの洋裁バトル番組「ソーイング・ビー」。出場者の写真でもあるような、メジャーを肩からかける姿に憧れがあり、メジャーをゲットしました。ドイツ製のメジャーは謎にテンションが上がります。
メジャー
ファイバー製の巾19mm×メモリ長さ150cmあります。10cm毎に色分けされていて見やすい。また、19mmという幅が安定して使いやすい。おもちゃみたいなポップさも目を惹き魅力的なアイテムです。
3mロールメジャー
長いロールメジャー探している方も多いのでは?一般的な長さは1.5m程。このメジャーは3mあります。長さに余裕があるので様々なものを図ることが出来る頼もしいアイテムです。
キーホルダー型ロールメジャー
外出先でもメジャーで図りたくなる機会がある方には、キーホルダー付きのメジャーもあります。ロゴマークやカラーバリエーションも可愛いので、常に持ち歩きたくなるメジャーです。150cm図れます。
DMC(ディーエムシー)/フランス
DMCは、1746年創業、フランスの老舗メーカーです。「一本の上質な糸から芸術作品は生まれる」をモットーに、創業当時から変わらずフランス・アルザス地方ミュルーズにて最高品質・最先端の技術を使用し最高級の糸を世界中にお届けしています。
DMCカタログより
日本でも手芸用品店に行けば取扱いがあり馴染みのあるフランスの手芸メーカーDMCですが、
シャネル展では馴染みのあるDMCの商品も一際魅力的に映りました。
24カラット純金の刺繍糸
DMC 創業270周年を記念した、24カラットの純金を贅沢に使ったメタリック刺繍糸デラックスボックス。日本では限定500個を販売しています。豪華な化粧箱、メッセージカードも付いているので手芸好きな方への特別ギフトに良さげな豪華なアイテムです。
メタリック刺繍糸
キラキラと輝くものには目がないのはなぜでしょう。美しい光を放つコチラの糸は、日本製メタリック手刺しゅう糸。ラメ糸ながらも滑らかに使えるのが良い。12色カラー展開です。
鯖江フレームの刺繍枠
メガネの街、福井県鯖江市とのコラボレーションで2013年から販売開始。フレームの主原料が綿花(!)自然由来のアセテート樹脂から刺繍枠を開発。日本の職人技が詰まった美しい刺繍枠です。
好きな布を挟んで、インテリアフレームとしても使えます。どの枠を選ぶか悩ましい程どのフレームも美しいです。
リングルーペ
こちらも上の刺繍枠と同様の鯖江フレームからできた指輪タイプのルーペです。
こんな道具を使う素敵マダムになりたい。
↑のように指に装着します。図案の拡大や、糸通しや目を数えるのに役立つアイテム。ネックレスチェーンが通せる様になっているのでネックレスとしても使える美しいアイテムです。色味が素敵。
手芸用はさみ
DMC創業のフランスアルザス地方は、コウノトリがシンボルになっていることで有名です。19世紀、コウノトリのハサミは、出産時へその緒を切るための道具として実際に使用されました。
ヨーロッパでは出産祝いとして“コウノトリのハサミ”を送ることもよくあるらしく、幸運アイテムとして世界中に愛されいるコウノトリ。持っているだけでも気分が良いですよね。
LINTON(リントン)/イギリス
イギリス・イングランドの最北端、カーライルに1912年創業のリントン。
「ガブリエル・シャネル展」での物販コーナーでの解説より
ウールやコットンなどにファンシーやヤーンを織り交ぜた独自のツイード生地を開発しています。1920年代シャネルはリントンツイードを起用したスーツを発表しました。
「シャネルツイード」としてお馴染みのリントン社のツイード。生地も多数販売されていました。布の表情がきらびやかで程よいふっくらした厚みのある生地。
色彩も色とりどりで布自体がアクセサリーのような美しさ。服を作るかバッグや小物類を作るか想像を掻き立てられます。
ツイード生地
▼リントンのツイードを使用したアイテムも素敵…
素敵な手芸・洋裁道具を見つけて楽しもう!
今回は、シャネル展で出会い、知ったヨーロッパの手芸メーカーや道具・素材についてを綴りました。日本では中々手芸店にいっても見かけないヨーロッパのアイテムに心踊りました。気になるアイテムやメーカーがあったらぜひGETしてみてください。
本名ガブリエル・ボヌール・シャネル。お針子だった彼女が20世紀を代表するデザイナーとしてブランドを築き上げた、彼女のパワフルな言葉も数々印象に残るものがありました。その中でも特に記憶に残る一文を載せて終わります。
常に除去すること。つけたしは絶対にいけない。ボタン穴のないボタンなんて意味はない。表が大切な以上に、裏が大切なのよ。本当の贅沢は、裏にあるのだから
最後まで目を通してくださりありがとうございました!
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